副業で収入が増えてきたのは嬉しいけれど、税金が増えて手取りが減るのは避けたいよね。実は、会社員でもできる節税方法はいくつもある。
この記事では、副業をしている会社員が実践できる節税方法をまとめて解説する。正しい知識を身につけて、手取りを最大化しよう。
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副業の節税の基本的な考え方
節税の基本はシンプルで、課税所得を減らすことに尽きる。課税所得を減らす方法は大きく分けて以下の2つ。
- 経費を漏れなく計上する:副業に関連する支出をしっかり経費として計上する
- 控除を最大限活用する:使える控除をすべて使い切る
この2つを徹底するだけで、税金はかなり変わってくる。
節税の全体像を先に整理しておきたい方は、副業向けの節税の本を1冊読んでおくと判断しやすくなります。

副業の経費を漏れなく計上する
見落としがちな経費一覧
副業で経費にできるのに、意外と見落としているものが多い。以下をチェックしてみよう。
- 通信費:インターネット料金・スマホ代(副業使用分)
- ソフトウェア代:会計ソフト、デザインツール、サブスクリプション
- 書籍代:副業に関連する本や雑誌
- 地代家賃:自宅の副業使用分(家事按分)
- 水道光熱費:副業使用分(家事按分)
- 支払手数料:クラウドソーシングの手数料・振込手数料
- 消耗品費:文房具、プリンターインクなど
- 旅費交通費:副業の打ち合わせにかかる交通費
- 減価償却費:PCやカメラなど10万円以上の資産
計上漏れを防ぐには、レシートを月ごとに仕分けできる整理用品を使うと集計がしやすくなります。
家事按分のポイント
自宅で副業をしている場合、家賃や光熱費の一部を経費にできる。これが「家事按分」だ。按分割合は合理的な基準で計算する必要がある。
- 家賃:副業に使う部屋の床面積 ÷ 全体の床面積
- 光熱費:副業の作業時間 ÷ 1日の総時間
- 通信費:副業での使用割合(30〜50%程度が一般的)
家事按分の割合は、税務調査で説明できる合理的な根拠が必要。「副業ではほとんど使わないのに80%計上」のようなことは避けよう。
使える控除を最大限活用する
青色申告特別控除(最大75万円)
副業を事業所得として申告できる場合、青色申告に切り替えることで最大65万円の特別控除(e-Tax利用時)を受けられる。e-Taxでの電子申告または電子帳簿保存が条件だが、節税効果は非常に大きい。
ふるさと納税
副業収入が増えて住民税が上がると、ふるさと納税の控除上限も上がる。実質的な節税にはならないが、返礼品分だけお得になるので活用したい。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
掛け金が全額所得控除になるので、節税効果が高い。会社員の場合、企業型DCがあるかどうかで掛け金の上限が変わるので確認しておこう。
制度の仕組みを整理しておきたい方は、iDeCoの入門書を1冊読んでおくと判断しやすくなります。
小規模企業共済(小規模共済)
個人事業主として副業を行っている場合に利用可能。掛け金は月額1,000円〜70,000円で、全額所得控除の対象になる。廃業時には共済金として受け取れるので、退職金代わりにもなる。
医療費控除・セルフメディケーション税制
副業とは直接関係ないが、確定申告の際に併せて申告することで課税所得を減らせる。年間の医療費が10万円を超える場合は医療費控除、市販薬の購入が12,000円を超える場合はセルフメディケーション税制が使える。

実践的な節税テクニック
経費の支払いをクレジットカードに一本化
副業用のクレジットカードを作って、経費の支払いを一本化する。明細が自動的に記録されるので、経費の計上漏れを防げる。会計ソフトとの自動連携も楽になる。
少額減価償却資産の特例を活用
取得価額が40万円未満の減価償却資産は、取得した事業年に全額経費にできる特例がある(年間300万円まで)。パソコンやタブレットなどを購入する際に活用したい。
短期前払費用の特例
条件を満たせば、前払いした費用を支払い時に経費として計上できる。例えば、年末に翌年分のレンタルサーバー代を一括払いするようなケース。
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節税でやってはいけないこと
- プライベートの支出を経費に計上する(税務調査で否認される)
- 副業の収入を過少申告する(脱税行為)
- 架空の経費を計上する(不正行為)
- 税務調査で説明できない家事按分割合を設定する
節税はあくまで法律の範囲内で行うもの。不正な経費計上や収入の過少申告は脱税となり、加算税や罰則の対象になるので注意しよう。
Q&A:副業の節税に関するよくある質問
Q. 副業を赤字にして節税できる?
副業が事業所得として認められる場合、赤字を本業の給与所得と損益通算できる。ただし、雑所得の場合は損益通算不可。また、意図的に赤字を作ると税務調査の対象になる可能性がある。
Q. 青色申告に切り替えるタイミングは?
副業所得が年間100万円を超えるようになったら検討のタイミング。65万円の特別控除(e-Tax利用時)による節税効果が大きくなる。
Q. 会社員でもiDeCoは使える?
使える。企業型DCがある会社の場合は掛け金の上限が下がるが、それでも節税効果は大きい。勤務先に確認してから始めよう。
Q. 副業を法人化した方が節税になる?
副業所得が年間800万円を超えるようになると、法人化を検討する価値が出てくる。ただし、法人化には設立費用や細かな経理処理が必要なので、税理士に相談するのがおすすめ。
副業の規模別・おすすめの節税戦略
副業の規模に応じて、優先すべき節税対策は変わってくる。
| 副業所得 | 優先すべき節税対策 |
|---|---|
| 〜50万円 | 経費の計上漏れをなくす、ふるさと納税の活用 |
| 50万〜100万円 | 上記+iDeCoの活用、青色申告への切り替え検討 |
| 100万〜300万円 | 青色申告(65万円控除)+iDeCo+小規模共済 |
| 300万円以上 | 上記+法人化の検討 |
副業所得が小さいうちは経費の計上漏れをなくすだけでも十分な節税効果がある。副業が成長してきたら、段階的に節税対策を強化していこう。
副業の確定申告で節税する際の流れ
- 1年間の副業収入と経費を集計する
- 副業所得(収入-経費)を計算する
- 使える控除(iDeCo・小規模共済・医療費など)を確認する
- 確定申告書等作成コーナーで申告書を作成する
- e-Taxで電子申告する
- 住民税の徴収方法を「自分で納付」に設定する

会社員が副業で節税する際の注意点
副業禁止の会社には注意
副業が禁止されている会社で副業をしている場合、確定申告の際に住民税の徴収方法を「自分で納付」に設定することを忘れずに。「特別徴収(給与から天引き)」のままだと、副業分の住民税が会社に通知されてバレる可能性がある。
意図的な赤字計上はリスクが高い
「副業の赤字で本業の所得を相殺して節税する」というテクニックが紹介されることがあるが、意図的に赤字を作ると税務調査の対象になるリスクがある。あくまで実態に即した経費計上を心がけよう。
雑所得と事業所得の分類に注意
副業の所得が「雑所得」の場合、赤字の損益通算や繰越控除は使えない。「事業所得」として認められるには、継続的に収入を得ていること、帳簿をつけていることなどの条件が必要だ。

副業の節税に役立つおすすめツール
会計ソフト(マネーフォワード・freee・弥生)
経費の記録から確定申告書の作成まで、一貫して対応できる。銀行口座やクレジットカードとの自動連携で、経費の計上漏れを防ぐのにも役立つ。
確定申告書等作成コーナー(国税庁)
国税庁が提供する無料のオンラインツール。収入や経費、各種控除を入力するだけで確定申告書が作成できる。e-Taxでの電子申告にも対応している。
副業専用のクレジットカード
副業用のクレジットカードを作って支払いを一本化すると、経費の管理が格段に楽になる。会計ソフトとの自動連携で、明細が自動取得されるのもメリットだ。
副業の節税Q&Aコーナー

Q. 副業用のパソコンを買ったら全額経費にできる?
副業専用で使うなら全額経費にできるが、プライベートでも使う場合は家事按分が必要。例えば副業での使用割合が70%なら、購入価格の70%が経費になる。また、取得価額が40万円未満なら少額減価償却資産の特例で一括経費計上が可能(青色申告の場合、年間300万円まで)。40万円以上の場合は数年に分けて減価償却する必要がある。
Q. 副業を始めたばかりでも青色申告にすべき?
副業所得が年間50万円以下なら白色申告で十分。青色申告は65万円の特別控除(e-Tax利用時)が魅力だが、事前に開業届と青色申告承認申請書の提出が必要で、複式簿記での帳簿付けも求められる。会計ソフトを使えば複式簿記も自動化できるので、副業所得が増えてきたら切り替えを検討しよう。
Q. 節税のために確定申告を税理士に任せたほうがいい?
副業所得が年間100万円以下なら、会計ソフトで十分対応できる。100万円を超えてくると節税の選択肢が増え、税理士のアドバイスで費用以上の節税効果が得られることがある。特に青色申告への切り替えや法人化を検討するタイミングでは、一度税理士に相談するのがおすすめだ。
Q. ふるさと納税の控除上限はどうやって調べる?
副業収入がある場合、ふるさと納税の控除上限は本業の年収だけでなく副業所得も加味して計算する必要がある。ふるさと納税サイト(さとふる、ふるさとチョイスなど)のシミュレーターで「副業の所得」欄に金額を入力すると、おおよその上限額がわかる。控除上限を超えて寄付すると自己負担が増えるので、事前の確認が重要だ。
Q. 小規模企業共済は副業でも加入できる?
小規模企業共済に加入するには、個人事業主として開業届を提出していることが条件。会社員の副業であっても、副業で開業届を出していれば加入可能だ。掛け金は月額1,000円〜70,000円の範囲で自由に設定でき、全額が所得控除になるので節税効果は非常に大きい。ただし、加入資格や条件の詳細は中小機構の公式サイトで確認してほしい。
まとめ
副業の節税は、経費の計上漏れをなくすことと、使える控除を最大限活用することが基本。副業用のクレジットカードで支払いを一本化し、会計ソフトで自動連携すれば手間もかからない。
副業所得が増えてきたら、青色申告への切り替えやiDeCo、小規模共済といった節税効果の高い制度も積極的に活用していこう。
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